ホームページ運営の為の美容室ペルソナ設定方法
今までもプロモーションを行う上で「ターゲット設定」は自然と行っていたマーケティングの一つだと思います。このターゲット設定をしっかりしておかないと、企画や打ち出しはもちろん、成果の指標までが変わってしまいます。
最近では特にWEBサイト(ホームページ)の運営において、このターゲット像を明確にする動きがでてきました。そこで登場するキーワードが「ペルソナ」です。
ペルソナとは?
実際の顧客には、性別や年齢はもちろん趣味趣向まで様々な方が存在するはずです。
そこで、提供しているサービスを喜んでくれるであろうお客様を明確にしたものをペルソナと言います。美容室の場合でも顧客層は様々ですが、その中でも特に重要な人物に焦点をあてることで、プロモーションやWEBサイト運営しやすくなります。美容室の実際の例では、プロモーションによって「VIPのお客様」クラスの人物像がペルソナになることもあれば、一番ボリュームが多い顧客層がペルソナになる場合もあります。会社やお店、そのサービスにとっての象徴的なユーザーモデルのことをペルソナと言います。
ホームページのペルソナ設定の対象は?
既存店舗で一番多いご質問が「幅広い顧客の中でペルソナなどのゾーンの人物像なのか?」というものです。この場合、サイト運営として成果が出やすいのは、ボリュームゾーンに属する人物像となります。そのボリュームゾーンの中の象徴的な人物像を明確にしたものがペルソナです。
一般企業のペルソナ例
こちらのサイト【http://liskul.com/wm_personam6-5104】で企業の事例が紹介されています。とても分かりやすく参考になるページです。その中にあった一例を抜粋させて頂きました。
【問い合わせ数30~40%アップ】
ペルソナのライフスタイルからブランド認知の方法を考えたTBCの事例
TBCはMEN’S TBCをマーケティングするにあたり、三軒茶屋のワンルールマンションに住んでいる都内のA学院大学に通う20歳の男性をペルソナと定義しました。
ペルソナのライフスタイルから逆算して、彼らが頻繁に利用するであろうコンビニを中心に男性向けのコスメティックをまずは販売して、MEN’S TBCの認知度を増やすことをしました。
その結果、「MEN’S TBC」の認知度が高まり、エステサロンの方の問い合わせ数が3割から4割上がるという成果につながりました。
美容室ホームページ運営のペルソナ設定のメリット
共通認識をもてる
ペルソナを設定しておくことで、経営者やスタイリストはもちろん、広告(WEB)担当者、撮影チーム、アシスタントまで、ターゲット像の共通認識をもつことができます。「30代のミセス層がターゲットだから」となると、WEB担当者がイメージする「30代ミセス」と撮影チームがイメージする「30代ミセス」では、ズレが生じることがでてきます。
打ち出す内容が考えやすくなる
ペルソナ設定をしているとプロモーションが非常に考えやすくなります。明確な人物像があることによって、「キャッチコピー・コンテンツのキーワードや文章」「訴求するメニュー」「モデル写真」「企画・キャンペーン内容」など変わってきます。
行動がイメージしやすい
ペルソナの普段の行動をイメージすることで、「媒体(メディア)」「場所」「性別」「時間帯」「曜日」などターゲットにリーチするための配布方法など変わってきます。ペルソナの行動特性とマッチングしたアプローチが可能になります。
ニーズとマッチする
ここが最大のメリットとなるかもしれません。ペルソナのニーズと訴求内容がマッチングすることで、初めてお店への興味・関心を喚起することができます。マッチングすればするほど来店の可能性が高まります。
ペルソナ設定の流れ
ペルソナ設定のファーストアクション
ペルソナを設定する方法(ファーストアクション)でメジャーなのは、「ユーザーインタビュー」を通して詳細な人物像を抽出していくやり方があります。リアルな声を聞くことによって、特性の再確認や思いもよらぬ気づきまで出てきます。
しかし美容室の場合、他の業種と違い「接客時間が長い」という特徴があります。一般的なサロンであれば、カット+カラーをされるお客様であればお店の滞在時間が約2時間あるはずです。普段のカウンセリングや施術中の会話の蓄積が、ユーザーインタビューとしての役割を果たしてくれます。
美容室のペルソナ項目
一般的な項目に合わせて、美容室ならではの項目は下記のようなものがあります。これらの項目を抽出することによってペルソナが出来上がります。設定項目はペルソナが出来上がった時に、人物像が明確にイメージできるものを項目としてあげておけると良いと思います。
- 年齢
- 性別
- 住まい
- 職業
- 年収
- 貯金
- 趣味
- 食生活
- 学歴
- 夢や目標
- 好きな音楽
- 好きな雑誌
- 好きな芸能人
- スタイリングやメイクの時間
- サロン利用頻度
- サロン利用単価
- 使用SNS
- スマホ利用時間
- 影響を受ける人
- 自身の影響度
ペルソナ設定時のよくある課題
設定する段階で大人数で取り掛かるとまとまらない場合がでてきます。スタッフを巻き込んだボトムアップは大切ですが、設定時はお店の事を良く理解しているメンバーで取り掛かるとスムーズに進行しやすい傾向にあります。
簡単にペルソナを設定する手順(美容室やネイルサロンなどの美容系サロン版)
この方法のメリットは、自店のスタッフだけでペルソナ設定ができることです。美容室などの美容系サロンに合ったテンプレートがあることによってスムーズに人物像を表面化することができます。マンダラチャートという「3×3のマス(計9マス)目を使って思考をひろげていくフレームワーク使って設定していきます。
参考: 日本ハムの大谷翔平の高校時代の目標設定シートがマンダラチャート
①ペルソナ設定をするメンバーでミーティング(2~4名程度)
②マンダラチャートを使って項目の確認
※下図シートでは、先ほど登場した「人物像を明確にイメージするための項目がカテゴリーに分かれて記載」されています。それぞれの項目を抽出しやすいように質問が薄く記載しています。美容室のホームページ運営をはじめとした、プロモーションに落とし込みやすい項目を選別しているシートです。
③項目に対してのペルソナに合う内容を記入
④マンダラからペルソナシートにまとめ
⑤ペルソナをビジュアル化(写真やイラストを用いて)
雑誌から切り抜いたものを貼り付けたり、イラストの上手なスタッフの方に描いて頂きましょう。※弊社へ「ペルソナイラスト作成」のご依頼をいただくことも可能です。
まとめ
この手順はあくまで1つの方法となりますが、ペルソナ設定をされていないサロン様の参考になればとても嬉しく思います。出てきた質問は例となりますのでお店によって調整できると良いでしょう。
長沼 大樹
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